第95話  「愛のシルクロード」





若いチンピラ風の男が殺された。現場に落ちていた学生証から伊藤啓一の名が割れた。凶器の指紋と運転免許証の指の指紋も一致したが、伊藤は姿をくらました。

伊藤のアパートの家宅捜査で、壁に張ってある破れかけた中央アジアにあるシルクロードの風景写真がシンコの(関根 恵子)目を引いた。シルクロードに関する本がはさんであった。

女子大生の名は追川弥生。ジーパン(松田優作)とシンコは弥生に会ったが、一年前に伊藤と別れたという。しかし、伊藤の話で事情を聞いているにも関らず、伊藤が何の事件を起こしたのかに興味を持たない彼女の様子に、シンコは弥生が伊藤の事件をすでに知っているのではないかと思った。

藤堂係長(石原裕次郎)もシンコの意見に賛同し、弥生のマークを指示した。弥生のアパートにジーパンたちの張込みが続く。しかし一週間が経過し、弥生と伊藤が連絡を取っている様子は全く無かった。また青森の実家に張り込んでいる野崎刑事(下川 辰平)たちのもとにも、伊藤が現れる様子は全く無かった。

ある雨の日、帰り道で乗用車の三人連れに襲われそうになった弥生をジーパンが追い払った。その為、刑事たちが弥生を尾行していたことがバレてしまう。ところが藤堂係長はその事を逆手にとって、弥生にデートを申し込むようジーパンに命じた。

嫌がるジーパンではあったが一週間以上弥生を見張っているうち、彼女の慎ましい生活態度を見ている内、ジーパンは弥生にほのかな恋心をいだき始めていた。無骨なジーパンと弥生の微笑ましい交際が始まった。そのうち弥生は、伊藤がシルクロードの旅にあこがれていたことを話しだす。ジーパンと弥生はその中を次第に深めていった。

しかし、弥生は神社の境内でジーパンの目を盗んで伊藤と連絡をとった。そして帰りの満員電車の中で、ジーパンの胸元から拳銃を抜き取った。しかしジーパンが気がついた時、すでに弥生の姿は何処にも無かった。

落込むジーパン。そのジーパンを励ましたのはシンコだった。そしてジーパンは弥生を見つけ出し、必死に説得。伊藤がジーパンの拳銃で復讐をしようとしているその場所へ向かった。