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夫が妻を殺害するという事件が起こり、夫は行方不明、高校生の娘・京子が、父親が母親を殺すところを目撃したと証言した。京子はその夜どうやって家に帰ってきたのか分からないほど酔っぱらって家に帰り、恐い夢を見たと思って目を覚ましたら、そこには父親が殺した母親の死体があったという。 しかし、本当は泥酔した京子に真犯人たちがさらに薬を飲ませ、殺人事件の現場スライドを繰り返し見せることで京子の脳裏にさも目の前で殺人事件が発生し、それを目撃したかのように錯覚させたものだったのだ。 そうとは知らない七曲署では、さっそく夫を有力容疑者として全国指名手配するが、数日後、新潟の海岸に溺死体で浮かんでいるのが発見される。自殺と見られたが、不思議なことに死体の足の指には凍傷の跡があった。 事件は一応決着したが、山村刑事(露口 茂)はこの事件に異常な関心を示した。父親が母親を殺すわけが無いと信じている娘のために何かをしてやらねばと思い、ひとり捜査を続けるのだった。 そんな時、福富という男があらわれ、死んだ母親の情事の相手として名乗り出た。働きの無い亭主を抱えて苦労しいてる女のために、時には金を渡していたという。 一方、殺人事件の家が人手に渡ることになり取り壊されることになったが、その中から偶然、高校生時代の被害者宛てに送られた古いラブレターの束が発見された。そのラブレターの送り主はある省の次官をしている森岡という男で、次の選挙に立候補し国会議員、いや将来は総理大臣にもなることが約束されている男だった。 20数年前の手紙を大切にしまい続けている女が、単に金のために行動するだろうか。しかも、証言に来た福富のアリバイを証明しているのは、その森岡の妻・悦子だった。福富はかつて国会議員であった悦子の父親の書生だったこともあり、又、森岡には近々選挙に出馬するという噂があった。 事件をめぐる奇妙な人間関係。福富が製氷会社も経営していることを突き止めた山村刑事は、自殺体にあった凍傷の跡を重要視し、福富を製氷倉庫に呼び出す。そして山村刑事の作戦は始まった。 |