第48話    「影への挑戦」





シンコ(関根恵子)は、親友の祥子と公夫の結婚式に出席していて、新郎新婦のスナップ写真を取っていたその時、覗いたカメラに写る新郎新婦の遥か後方に、新婦・祥子の死んだはずの兄を発見する。シンコは慌ててシャッターを切った後カメラを人に預け、立ち去る男の後を追いかけるが、男はすばやく逃げ去ってしまう。焼きあがった写真を見ると、その男は祥子の死んだはずの兄・尾沢康彦に間違いなかった。康彦は3年前に、ベトナムの戦場で巻き添えになって死んだはずであった。そしてシンコのかつての恋人でもあった。

殺人事件が発生。死体が発見された場所は偶然にも、新婚の祥子と公夫が結婚生活を送ることになっている団地のある所だった。新婚旅行から帰ってきた二人は、捜査中のシンコを見つけると声を掛け、新居に招待した。一見では気がつかなかったが、祥子は部屋の中のものの位置が違うと言い出した。そして畳の上に血痕が付着していることにシンコは気がついた。血痕は殺人事件の被害者・北川のものであり、北川はこの部屋で殺害されたということだ。

事件は新聞報道され、新聞記事を見て名乗りでた北川の妻の話で、自動車会社のセールスマンであるということが判ったが、実際には北川はその会社に勤めておらず、しかも戸籍上では3年前に、すでに死んでいたことが判った。

祥子の兄と同じく、3年前に死んでいることになっている被害者。シンコは偶然とは思えず藤堂係長(石原裕次郎)には内緒で一人、尾沢の行方を追った。そしてついにホテルのバーで一人で酒を飲んでいる尾沢を見つけ出した。真実を知ろうとするシンコに尾沢は「何も話すことは無い」とそっけない態度をとるだけでなく、「君たち警察は手を引くように」と言って、再び姿を消してしまった。
(うら ばなし)

「飛び出せ!青春」で人気絶好調であった村野武範をゲストに迎えたこの物語は、「太陽にほえろ!」初の七曲署捜査一係・未解決事件でなる。その他、全718話の中には、「第86話=勇気ある賭け」「第135話=ある敗北」「第195話=ある殺人」等が未解決事件となっているが、犯人さえ特定出来なかったのはこれだけであろう。