第38話    「おしんこ刑事誕生」





友人の結婚式に出席していたシンコ(関根恵子)は、その帰りに偶然、同じく署員の結婚式帰りの七曲署署長に呼び止められた。一緒に署に帰る事になったその車中、署長はシンコを少年係から正式に女性捜査一係刑事に任命するつもりであると伝える。翌日、藤堂係長(石原裕次郎)は署長の意向に猛反対をするが、「世の中はPR時代だよ。とにかく辞令は出す。」と押し切られてしまう。一係の部屋では、やはりシンコの捜査一係・刑事への昇進を反対するシンコの父・宗吉が押しかけてきていた。その時、事件発生の連絡が入った。

ラブホテルで男が倒れていた。病院に運ばれたが、意識不明の重体。男の一緒にいた女がいなくなっているが、身元はすぐに割れた。キャバレーピンキーのミミ。ミミの証言によると、一緒に無理心中しようと言われ、自分は飲んだ振りをして逃げたのだと言う。男は緒方という、アートデザイン研究所に勤めるデザイナーで、世界文化博覧会のシンボルマークで大賞を取った腕利きのデザイナーであった。デザイン研究所に事情を聞きに行った山村刑事(露口 茂)とシンコ。その帰りシンコは、研究所の前の公園に一人ぼっちでいる小さな男の子が気になった。

入院していた緒方の意識が戻り、山村刑事とシンコは本人から事情を聞く事にした。病室から離れた所で涙を流す緒方の奥さんにシンコは声を掛けた。奥さんが言うには、世界文化博覧会の大賞を受賞した日から人が変わったとの事。その時、病室では刺客が緒方の命をねらってきた。事件は単なる無理心中だけではなくなってきた。間一髪病院の看護婦の発見で緒方は難を逃れたが、刺客は病院から逃走した。シンコは逃走する犯人とぶつかりながらも、男の顔を見逃した。刑事としての自分のミスに落ち込むシンコ。そんなシンコを励ましたのは、シンコが刑事に昇格する事をもっとも反対していた宗吉であった。そしてシンコは宗吉の励ましの中、犯人の手掛かりを思い出した。

翌日、再びアートデザイン研究所を訪れた山村刑事とシンコは、以前と同じく公園に一人でいる小さな男の子に出くわした。男の子を迎えにきた養護施設の人の話しだと、男の子の父親は中尾というデザイナーであった。その公園に来た中尾親子は男の子を残し、半年前から行方不明になっていた。その半年前とは、世界文化博覧会のデザイン発表があった時である。

(うら ばなし)

 シンコの父親・内田宗吉を演じていたのが、ハナ肇。ボスの元、同僚刑事で、今は七曲署近くの居酒屋の店主、という設定でした。

 第1話から、一係の面々が食事をしたり、酒を飲んだりする時に使っていた宗吉の店は、「第111話 ジーパン・シンコ その愛と死」で、ジーパンと婚約したシンコが刑事を退職、そしてジーパンが殉職してからは、一切画面に現れる事が無くなってしまいました。

 尚、「太陽にほえろ!」放送開始直後からしばらくは、ハナ肇も刑事達のキャスト紹介と同じく、オープニングで顔と名前が紹介されていたんですよ。