第26話    「みんな死んでしまった」





強盗殺人犯を追って、九州にきた七曲署の面々。その事件も無事解決し、石塚刑事(竜 雷太)はそのついでに休暇をとって、熊本の実家に帰る事にした。実はそこで石塚刑事はお見合いをするらしい。そのことを仲間に知られ、さんざん冷やかされながらも列車にのって着いた先は、山奥の無人駅だった。

駅に着いた途端、若い女性が「迎えに来た」と石塚刑事に声を掛けた。石塚刑事はお見合いの相手だと思い込み、一緒に歩いて行こうとしたその瞬間、数人の人夫風の男達に取り囲まれてしまった。強引に石塚刑事を連れさらおうとするその男達と、当然のごとく乱闘となり打ち倒すが、今度は別の一団が石塚刑事にナイフを突きつけ意味不明な言葉を吐いた。「お迎えに来ましたぜ、坊ちゃん。」結局、石塚刑事は車に押し込められ、山の中腹の古風な洋館に連れ去られていった。

石塚刑事はこの洋館の持ち主、九三郵船の社長・樋口利兵衛の一人息子に間違えられているらしい。利兵衛はつい先頃死に、死ぬ直前に大仕事をしたのだが、船員達が分け前をもらう前にあの世へ行ってしまったらしい。船員達は利兵衛が死ぬ前に隠した金目の「ある物」を、死ぬ直前東京にいる一人息子に知らせているらしいと踏んでいたのだった。しかも駅で石塚刑事を襲ったのが別々だったように、彼らは二派に分かれ反目しているのだ。利兵衛の息子は石塚刑事と同じ列車で帰ってくる事になっており、そこで石塚刑事がその息子に間違えられたらしいのだ。

自分の状況を理解しはじめた石塚刑事は何らかの犯罪のにおいを感じて、自ら利兵衛の息子に成りすます事にした。