太陽にほえろ!=外伝=

追悼 殉職刑事たちのレクイエム






早見  淳 (マカロニ)


「第52話」 13日金曜日マカロニ死す

 

拳銃を欲しがっていた男たちが寿司屋にいるとタレコミ屋から情報を受けた石塚刑事(竜 雷太)は、マカロニ(萩原 健一)を連れてある寿司屋の前に立った。拳銃に弾を込めていないで犯人に向かうのを信条とする石塚刑事だったが、今回に限っては弾を込め、店の中に入った。

容疑者である二人の男は、知らぬ存ぜぬで埒があかない。その間に一人の女が男にそっと拳銃を渡した。男たちと格闘になり、石塚は威嚇するが相手の拳銃が火を吹き、石塚刑事に命中してしまう。それでもなお弾の出るはずの無い拳銃を握り締め引金を引き続ける石塚刑事の姿が痛々しかった。マカロニは石塚刑事を気遣いながら犯人の後を追うが見失ってしまう。

石塚刑事が撃たれた今、七曲署の刑事たちが一丸となって必死の捜査を展開したが女の身元が分かった時には、女は殺されていた。残る手掛かりは石塚刑事にタレコミ電話をした男・徳岡しかいない。山村刑事(露口 茂)とマカロニは徳岡を捜し出すが、彼はなにも喋ろうとしない。マカロニは徳岡につかみ掛かり、制止する山村刑事さえも突き飛ばす。必死にマカロニを押さえながら山村刑事は徳岡に連絡をくれるように頼むが徳岡は脅え、逃げてしまう。マカロニの無謀を怒る山村刑事に、仲間が撃たれて燃えない男がいるのかと食って掛かるマカロニだった。

明け方マカロニに徳岡から電話が入り犯人を教えるから一人で来いという。

宗吉の知らせを聞いた山村刑事は徳岡の行動を不審に思うが、やはり徳岡は顔見知りのヤクザに拳銃を売ってくれと言われただけで犯人の名前は知らないはずだと意識の回復した石塚刑事は言う。マカロニが徳岡に誘い出された事を知った石塚刑事は罠だと狂ったように叫んだ。

一方、徳岡と犯人の一人岩田はマカロニの様子を伺っていた。徳岡はマカロニを配車置き場へ誘導するように言われていた。徳岡に誘導されながらもマカロニはポケット無線機のスイッチをONにして、自分の居場所を伝える。配車置き場に着くとマカロニは徳岡に自分をはめる気だろうと切り出した。徳岡は慌てて逃げ出すが、隠れていた岩田に足をすくわれ殴られてしまう。激しい銃撃戦が始まった。しかし、弾丸が少なくなってきたマカロニは追い詰められてしまう。と、その時轟然と飛込んできた車の運転台から山村刑事が飛び出してくる。岩田の銃口が山村刑事に向けられた瞬間、マカロニの最後の一発が岩田の方を撃ち抜いた。マカロニは岩田に飛び掛かるとメチャクチャに殴った。石塚刑事を撃った事に対する満身の怒りを込めて。

無事事件は解決した。やや無茶ではあったがマカロニの手柄である。山村刑事から差し出された煙草をマカロニは素直に受け取ると、美味そうに吸った。

マカロニは事件解決の報告に石塚刑事を見舞い、命を無駄にする奴は刑事じゃないといった山村刑事が命懸けで自分を助けてくれたことに心打たれたと、心の中でつぶやいた。そして本当に刑事になって良かったと思いながら、マカロニはいつの間にか眠ってしまう。病床の石塚刑事も目を開けポツリ、
「よかったな、マカロニ。」
とつぶやくと安心したように再び目を閉じた。

どのくらい経ったか、目を覚ましたマカロニは足音を忍ばせ、病室を出て行った。帰り道、マカロニはビル工事現場で立ち小便をはじめた。背後に何かを感じたその瞬間、闇の中でナイフが光り、マカロニの脇腹を刺した。マカロニは一突き、二突きされ水溜まりの中に倒れる。マカロニは相手に掴みかかりシャツを剥ぎとるが、男はマカロニの財布を抜き取ると逃げ去った。

マカロニは、片手で腹を押さえ地を這うが、腹に刺さったナイフを伝わって血がダラダラと滴った・・・。

夜が明けた。マカロニの亡骸を囲むように一係のメンバーが現場に立つ。やりきれない悲しみが怒りが彼らを包み込んだ。だが、皆刑事である。藤堂係長(
石原裕次郎)はシンコ(関根 恵子)に
「泣かずに死体が見れるか。」
と聞いた。涙をこらえたシンコは手帳を取り出し、事件の処理に当たるのだった。

 

「あっ、・・・熱いな。」








柴田  純 (ジーパン)


「第111話」 ジーパン・シンコ その愛と死

 

新宿の街。ジーパン( 松田 優作)と石塚刑事(竜 雷太)がチンピラ風の男を追っている。男は拳銃を握っている。空き地で追い詰められ、ジーパンに銃口を向けるがひどく脅えている。
「撃てよほら! 撃ってみろよ!」
ジーパンは詰め寄るが男は撃てない。一瞬のスキをついて男の拳銃を蹴り上げる。押さえつけ殴り上げるが、脅えた表情に拳が止まってしまう。後から来た所轄の警官に男を引き渡す。しかし、その現場を見ていた不審な車があった。

ジーパンはシンコ(関根 恵子)を連れて宝石店に行く。婚約指輪をプレゼントするためである。店員に相手の誕生石を送るのがいいと勧められ、シンコの誕生石であるダイヤモンドを見るが値段のケタを間違えて恥をかく。唐突に求婚されたが、いつそう言ってくれるを待っていたシンコにとっては本当に嬉しかった。しかし、シンコの父がこの話しに反対すると言う。許しをもらいに行く二人だが、案の定、断られてしまった。

そこへ藤堂係長 (
石原裕次郎)から電話が入り、昼間ジーパンが捕まえた男が護送中に同乗の警察官を射殺して拳銃を奪い逃走したというのだ。男は会田 実という。ジーパンは会田の過去を調べ、そして、会田には婚約者がいたことを突きとめる。たが、その女の身勝手な裏切りを知り、複雑な気持ちになるジーパンであった。

署に戻ると山村刑事(露口 茂)と藤堂係長が、会田がこのような犯行に及んだのは逮捕の際ジーパンがひどく殴ったために常軌を逸したのが原因だと所轄の警官が言っていると話していた。しかし、ジーパンはひどく殴ったりはしていないのである。

翌朝、ジーパンは母親にシンコにプロポーズしたことを告げる。出署すると一係のメンバーは皆、ジーパンのプロポーズを知っていた。宗吉が藤堂係長宛てに断りの電話を入れていたのであった。

そこへ山村刑事が戻ってきた。そして会田の後ろに竜神会という組織が動いていること、また会田が前岡というチンピラと付き合っていることを報告する。

ジーパンは石塚刑事の前岡のアパートを捜索し、二人がつるんでいることを確かめる。ジーパンは言う。警官殺しは会田ではない。ジーパンに捕まる時、震えていた男にあんなマネは出来ないと。警官を殺したのは竜神会ではないか?。竜神会は会田と前岡を使って何かをさせるつもりだったのではないのか。石塚刑事もジーパンの推理に同意した。

その時、会田と前岡がスーパーマーケットを襲っているという連絡がはいる。二人は現場に急行し、逃げる会田を説得しようとしたが失敗した。後から来た山村刑事にジーパンに言う。
「山さん、犯人を人間としてみるって事は・・・、臆病になれってことなんですか?。」

ジーパンはシンコに会田を撃てなかったことを話す。しかしシンコは「間違っていない。」と慰めてくれる。一方、藤堂係長も宗吉に「親父」としてジーパンの成長を見守ってほしいと話していた。

藤堂係長のデスクに会田から電話が入る。会田はジーパンに助けを求めてきたのだ。竜神会は仕事を終えた二人を殺しにかかってきたからである。会田はジーパンが一人で来てくれれば自首するという。しかし、会田は竜神会の子分に見つかり拉致されてしまう。

竜神会に捕まった会田をジーパンと石塚刑事が追う。しかし、石塚刑事が妨害にあいハンドル操作を誤り、ケケをしてしまう。ジーパンは単身で竜神会一味を追う。

やがてジーパンは連れて行かれる会田を発見。しかし、会田はスキを見て逃げ出す。会田を誘導するジーパン。竜神会との激しい銃撃戦が始まった。会田は恐怖におののいている。必死に戦うジーパン。自分も左腕に傷を負う。しかし決死の覚悟で立ち向かい、ついに敵を倒した。

ホッとして片隅で脅えている会田に近づくジーパン。その時である。あまりの恐怖に見境がなくなっていた会田は、自分の近くに転がっていた竜神会の子分の拳銃をジーパンに向けて発作的に発砲したのである。茫然とするジーパン。会田は叫びながら逃げていく。
「どこへ行くん会田、ちょっとまってくれよ会田。」
自分の腹に手をやるジーパン。手に付着した血を見て叫ぶ。
「なんじゃこりゃ!。」
崩れるジーパン。
「おらぁ死にたくないよ、死にたくない、死にたくないよ・・・。」
涙がボロボロ流れてくる。ジーパンはポケットの中からタバ゛コを一本取り出して口にくわえた。だが、火をつけることは出来ずタバコはジーパンの口元から静かに倒れていった。

翌朝、シンコと宗吉が楽しそうに話している。そこへ、藤堂係長から電話が入る。
「もしもし・・・、あら、ボス。おはようございます・・・。ボス、なにか・・・。」
たが、無言の藤堂係長に何かを察知したシンコは息が詰まった声で「ボス・・・。」と呟くのであった。

 

「なんじゃ、こりゃぁ!。」









三上  順 (テキサス)


「第216話」 テキサスは死なず

 

数発の銃声が新宿の雑踏を切り裂き、一瞬のうちに3人の命を奪った。また拳銃を持って立てこもる犯人に対し、飛込んでいこうとするテキサス(勝野 洋)を押しとどめて、山村刑事(露口 茂)は丸腰になり自分で犯人を説得しに出ていった。一係に中でただひとり、本庁行きの決まったテキサスが危険を冒したがっているのは分かったが、それを許すわけにはいかなかったからだ。

山村刑事の説得によって逮捕した男の証言から、中島という拳銃の密売人の名前があがり、中島の家に向かった刑事たちが目にしたのは、重傷を追った中島の姿だった。中島はすぐに病院に運ばれたが、入院中の病院内でも何者かに襲われ、護衛についていたボン(宮内 淳)がついに拳銃で撃たれてしまった。

状痕ははじめの事件と同じで、刑事たちはいろめきだった。だが証拠は何も無い。中島が以前働いていたことのある町鉄鋼所の主人で岩崎という男が訪ねてきた。テキサスはその岩崎の様子に疑問をもち、岩崎の後を尾けてみることにした。岩崎の経営する鉄工所は小さな鉄工所で、何の疑いも無い。ホっとしたテキサスは材木にもたれたまま寝込んでしまった。

4・5時間後、目を覚ましたテキサスは灯りの消えた工場を見て何事も無いと判断、そこを立ち去ろうとした時、ふと街灯の光が時々すっと暗くなるのに気づいた。工場内の灯りは消え、機能は停止しているはずなのに中で誰かが機械を使っているのだ。緊張したテキサスが建物に近づいていった時、工場の中から重そうな木箱を抱えた男たちが出てきた。

彼等はすぐトラックに乗り込み、町外れの倉庫に到着した。テキサスも彼等の後をつけてきていた。テキサスは藤堂係長(
石原裕次郎)に報告し、倉庫の中に潜りこむと応援を待って遠目からじっと座ってなりを潜めていた。

しかし、いつのまにか取引相手が現われ取引が始まる。開けられた木箱の中は推測通り拳銃だった。やがて取引が成立し、今まさにその拳銃を積んだ車が倉庫を出ようとしていた。今押さえなければあの恐ろしい拳銃が街に流れ始めてしまう。テキサスは奇声をあげて飛び出すなり「動くな!全員逮捕する!」と叫んだ。

テキサスの拳銃の腕は確かだった。一発、一発、一人、一人、犯人たちの右腕や肩を射抜いていったが、多勢に無勢の数の差は歴然としていた。弾を撃ち尽くしたテキサスを、犯人の一人・瀬川のライフルが襲った。数発の弾がテキサスの腹に撃ち込まれた。テキサスは歯を食いしばり、両眼をカッと見開き仁王立ちになって瀬川の右手を撃った。

一係の面々がやっと倉庫に駆け込んできた。テキサスは音を立ててその場に倒れ込んだ。テキサスは拳銃ルートを根絶やしを頼み、そのまま眼を閉じた。
「テキサス!。」
仲間の刑事たちがテキサスの身体を抱き上げ、声の限りにテキサスの名を叫ぶがもう何も答えてくれない。たった今銃撃戦のあった倉庫は、ひっそりと静まりかえっていた。

 

「お世話になりました。」









田口  良 (ボン)


「第363話」 13日金曜日・ボン最期の日

 

ボン(宮内 淳)は深夜のパトロール中、自殺しようとした女性を救った。そして署から入った無線の指示に基づいて強盗が入ったされる宝石店に駆けつけた時、二人組の強盗犯がビルから駆け出していった。警備員が撃たれてケガをしている。ボンは犯人を追わず、人命を第一に行動した。そのおかげで重傷の警備員の命は助かった。

翌日、ボンは自殺しようとしていた女性の様子を見に行くが、その女性の妹がしやにむに玄関先でボンを追い返した。

その翌日、女性の死体が発見された。奥田礼子、それは二日前にボンが自殺を止めたあの女性であった。実は死んだ礼子は昨夜発生した強盗事件に関係があるようだ。礼子は強盗のあった宝石店に金庫を出庫したヤマト金庫の事務員であったのだ。

ボンが助けた警備員が一命を取り留め、その証言から犯人はヤマト金庫社員の倉田明夫と判明、礼子はその倉田の恋人だった。倉田の共犯が逮捕。その男の証言から、実は奥田礼子が倉田の共犯であったとわかった時、ボンは失意のどん底に突き落とされた。
「結局自分はあの女性を救えなかった。」
落込んでいるボンに藤堂係長は、ボンの対処は間違っていなかったと言い、そんなボンの刑事としての姿を誇りに思うとさえ言うのだった。

この世で一番愛する姉を殺され、そしてもっとも信頼する倉田が犯人だと知った時…。ボンは奥田礼子の妹・朋子の身を案じ、アパートの前に張り込んでいたが、朋子はボンの隙を見計らってアパートを逃げ出してしまう。追いかけるボンであったが、そのボンに危機が迫る。倉田は別にやくざを雇っていたのだ。

朋子に拳銃を向ける倉田、しかしその倉田の拳銃にボンの弾丸が命中した。朋子を救ったその時、ボンに倉田の仲間達が銃口を向けた。激しい銃撃戦の中、飛び出した朋子をかばおうとし、ボンは撃たれた。そして朋子も…。逃げ出す倉田。

ボンは大量の血を流しながらも撃たれた朋子の命を救うため、瀕死の体を振り絞る精一杯の力で近くの公衆電話まで足を進めていく。一歩、また一歩と血まみれのボンは必死に歩き、そしてとうとう公衆電話にたどり着いた。

七曲署一係に電話が鳴った。「ボ・ス…、ボ…ス…、……。」電話の向こうで振り絞ったボンの声がむなしく響いた。またボンはやっとの思いで事件を知らせ、電話機の向こうの藤堂係長の懐かしい声を聞きながら絶命した。

彼の命がけの働きで朋子は助かった。一係の刑事たちは涙をこらえて、立派に任務を果たして殉職したボンの屍を囲んだ。ボンの命がけの働きに報いるためにも早く倉田を逮捕しなければ・・・、と刑事たちは心に誓ったのだった。

 

「ボっ・・・、ボ ス 。」









島  公之 (殿下)


「第414話」 島刑事よ、永遠に

 

島刑事(小野寺 明)の恋人、三好恵子。海外での手術後の経過が良好で、予定より早く日本に帰国する事になり、一係は明るい朝を迎えている時であった。幸せに酔う島刑事であったが、そんな空気に水を刺すように爆破予告の電話が入った。そして一時間後、予告通り時限爆弾は何の罪も無い人を巻き込み爆破された。

爆破の被害者の線から捜査を開始したところ、亡くなったルポライターの宮部氏が芸能プロダクション黒姫興業の密輸を調査していた事が判った。爆破予告に見せかけた計画殺人。島刑事とスニーカー(山下真二)は黒姫興業に乗り込んだ。そこで島刑事は以前、傷害事件で逮捕し、出所後就職の世話までしてやりながら行方不明になっていた今井明夫を見つけた。

再び爆破事件が発生した。被害者は中井正一。中井は野崎刑事(下川辰平)らが容疑者としてあげていた一人であった。爆破事件の前科者の中で、唯一行方のわからない男・沼田武に焦点を絞った一係。黒姫興業と沼田の連絡係が今井明夫とにらんだ島刑事は明夫をぴったりマークし、明夫の動きを封じた。

聞き込み捜査中、島刑事とロッキー(木之元 亮)は偶然に黒姫興業の久保専務がタクシーで側を通過するのを発見、久保を降ろして走り去ろうとするタクシーを制止し久保が出てきたマンションを突き止めた。そこで手配中の沼田を発見マンションの屋上に追いつめるが、沼田は護身用に持ち歩いていた爆弾を地上に投げると島刑事を脅し、屋上の倉庫に島刑事を手錠で監禁、時限爆弾をセットし逃走した。

セットされた爆弾の爆破時刻が迫る。それを聞いた明夫は黒姫興業を飛び出し、張り込み中のスニーカーに島刑事の危機を知らせた。島刑事の危機に駆けつけたスコッチ(
 沖 雅也)達。手錠をはめられた手を血に染めながら必死に爆弾を止めようとする島刑事。そして島刑事は自力で時限爆弾を解除した。メカに強い島刑事が汗まみれで時計の針を止めた時、針は爆発3秒前をさしていた。

まさに危機一髪!。駆けつけてきた仲間に助け出された島刑事は、その足で沼田が逃げた伊豆へと向かった。 そして明夫の証言で黒姫興業は全員逮捕された。伊豆で逃走した沼田を発見した島刑事は格闘の末、そのの活躍で沼田を逮捕、沼田の腕に手錠をかけるのだった。

藤堂係長(
石原裕次郎)に沼田逮捕の知らせを入れた島刑事は、羽田空港に足を早めた。その日は11日、今日は島刑事の恋人・三好恵子が帰国するその日であった。藤堂係長の配慮で伊豆から自宅へと帰宅を急ぐ島刑事の車が伊豆の山中のカーブを通りかかったその時だった。暴走するトラックが突然島刑事の視線に飛び込んできた。島刑事は突っ込んでくるトラックをかわそうと大きくハンドルを右に切ったその瞬間、島刑事の車はガードレールを乗り超え崖を滑り落ちていった。そして。大破炎上するのだった。

目覚しい活躍によって事件を解決し、やっと幸福に手が届くと思われた時、彼の命は燃え尽きていってしまうのだった。報せを危機、驚き涙ぐむ刑事たち。

それぞれの胸に優しい島刑事の笑顔と思い出が走馬灯のように蘇えってくる。それは成田に降り立ち、何年ぶりかに自分の足で歩いてきた恵子にとっても同様だった。その恵子に藤堂係長は一言呟くのだった。
「もう、いない・・・。」
と・・・。

 

「・・・・・・。」









滝  隆一 (スコッチ)


「第493話」 スコッチよ静かに眠れ

 

東都銀行矢追支店で銀行強盗発生。緊急で駆けつけた石塚刑事(竜 雷太)らに犯人は逮捕されたが、所持していた拳銃は精巧に出来た密造拳銃であった。逮捕した犯人の供実から拳銃の売人のモンタージュが作成され、その身元探しに一係は全力をあげていた。石塚刑事が入院中のスコッチ (沖 雅也)を見舞った帰り、その病院の側で発砲事件が発生、殺されたのはなんとそのモンタージュの男、小島康夫だった。

売人が殺され、密造拳銃の捜査は息詰まっていた。ラガー(渡辺 徹)はスコッチを見舞った際にヒントを教えられた。「女がいるはずだ、女を探してみろ。」小島の女の証言から、小島は拳銃を売った相手に警察病院での取引を指示されたらしい。

小島の経歴を調べていた野崎刑事(下川 辰平)は、小島を殺した犯人の手がかりを掴んできた。小島が服役中、小島と同じ独房に、井関という男が服役しており、小島と同じくスコッチに逮捕された犯罪者だった。そして井関は逮捕される際、弟をスコッチに射殺され、怨んでいたというのだ。井関はやはりスコッチを襲ってきた。しかし足音で自らの危機を逃れたスコッチは、逃走する井関を追うが吐血し倒れてしまう。

戸川組幹部ら3人が撃たれる事件が発生。やはり密造拳銃が街に出まわってきた。そして井関は再びスコッチを襲う。病院を聞き込み中のドック(神田 正輝)が病院に侵入した小島を発見、小島を追ったが取り逃がしてしまう。そしてスコッチは、自らの手で井関を逮捕するべく病院をぬけ出した。翌日が小島の弟の命日だったのだ。スコッチを身を心配する藤堂係長(
石原裕次郎)にスコッチが電話をしてきた。

「これは私の最後のお願いです。私の勝手を許してください。」

「私は最後まで刑事でいたいんです。ボスの部下でいたいんです。」

「許すと言ってください。」

スコッチは井関を逮捕し、拳銃の密造グループを摘発する事に命を賭けた。そしてスコッチは命懸けで刑事の仕事を全うしようとしていた。

井関を逮捕し井関の弟を射殺した場所、スコッチの読み通り井関は現れた。拳銃も所持していないスコッチは、単身素手で井関を逮捕し、拳銃密造グループのアジトを聞き出した。報告を入れ様と一、二歩と歩きだしたスコッチ。しかし突然スコッチは苦しみ始め、吐血しその場に倒れた。

 

「死・に・た・く・な・い。」









岩城  創 (ロッキー)


「第519話」 岩城刑事、ロッキーにて殉職

 

忘れていた自分を取り戻す為、カナディアンロッキーを命ざしていたロッキー(木之元 亮)こと岩城刑事。東京で発生した事件は、そんなロッキーを巻き込んでいく。

井原興業の社長が殺害され、金庫にあった5,000万円が奪われた。井原氏の秘書の話によれば、半年前シカゴ旅行から帰ってから様子がおかしかったとの事。現場に残された指紋から盛岡と言う男が浮かび上がる。そして盛岡も、シカゴを中心に日本人相手の旅行代理店の仕事をしていた。盛岡は素手にカナダに逃走していた。藤堂係長(
石原裕次郎)はドック(神田正輝)とラガー(渡辺 徹)にカナダへ行き、現地でロッキーと合流するよう命じた。

休暇を返上したロッキー達は捜査を開始した。そしてもう一人盛岡を探している男がいた。FBIのバージル捜査官。シカゴの賭博組織に属し、日本人相手の客引きをしていた盛岡を探しているとの話から、今回の殺人事件の謎が解けてきた。盛岡がカナダに逃走したのは、カナダの日本料理店に勤めている北沢光子という盛岡の女と合流する為であった。野崎刑事(下川 辰平)、ジプシー(三田村邦彦)もカナダで合流、光子をマークしていたが、光子は人込みに紛れて逃走してしまう。そして光子と合流した盛岡は、レンタカーを借りてロッキー山脈に逃走した。

盛岡は追手の裏をかいて遠回りして逃げる。そう考えたロッキーは、ドック達と別れて別のルートを進み、盛岡の車を発見した。登山ルートを駆け抜けるロッキー刑事。そして山頂で盛岡を発見し、拳銃を向けた。しかし盛岡は所持していた爆弾に火をつけると、その爆弾を山に放った。山の動物や自然を守るためロッキーは、盛岡の放つ拳銃の弾を抜け爆弾を素手で掴み消し止め、ロッキー山脈の自然を守った。しかし再びロッキーに向けられた盛岡の弾丸は、ロッキーの腹部を撃ち抜いた

 

「よかった・・・。」









石塚  誠 (ゴリさん)


「第525話」 石塚刑事殉職

 

街で包丁を振り回し、石塚刑事(竜 雷太)が逮捕した男は覚醒剤中毒患者であった。そして度重なるように、覚醒剤中毒症患者による事件が発生していた。勢力の衰えかけていた戸川組が、組の建て直しのため大量に覚醒剤を密造、街に流していた。

南郷建設の土木工事現場の作業場に勤める中毒犯が度々逮捕された事から、一係は工事現場の作業場から聞き込みを開始した。しかし作業場の人々は、一様に警察に対して非協力的な態度をとってきた。作業場に勤める田村和子の亡き夫は、九州の現場にいた時警察の捜査に協力した。しかし逮捕された犯人の仲間によって殺された。身を守るといって守り切れなかった警察。石塚刑事は彼らが警察に冷たい態度をとる、その事実を知った。そして南郷建設の孫受業者として、戸川組配下の明和土木がこの現場に関与していると知った石塚刑事は、作業場の人々が口を開くまで粘る事にした。

戸川組のチンピラが人質をとって喫茶店をろう城した。そこへ戸川組の戸川社長が現れ、警察に協力し組員を説得し自首させると申し入れた。しかし石塚刑事はこれを断るとともに、拳銃をドック(神田正輝)に渡し上着を脱ぐと、単身犯人のいる喫茶店に入っていった。石塚刑事の説得の甲斐も無く犯人は人質を刺し、戸川組の申し出を断り無傷での人質救出に失敗した七曲署の捜査を、マスコミは批判した。

自分のやり方を悔やむ石塚刑事であったが、そんな石塚刑事に山村刑事(露口 茂)は言った。

「ゴリさん、俺でも同じ事をしただろう。」石塚刑事は山村刑事に誓った。

「この街を……。戸川組を叩き潰すまではどんなことがあっも諦めません。」

工事現場に住む田村和子の弟・シンジは戸川組の組員となった。石塚はシンジに今すぐ戸川組から足を洗うよう説得するが、警察を憎むシンジは石塚刑事の言葉に耳を貸そうとはしなかった。山村刑事は情報屋から戸川組の麻薬密造工場の情報を得た。その場所を張り込むが、翌朝何者かに放火されてしまう。警察が密造工場に気が付いたことを知った戸川組。石塚刑事はその情報源と真っ先にシンジが疑われるのでは無いかとシンシの身を案じたが、石塚刑事の予想通り戸川はシンジの命を狙ってきた。石塚刑事はシンジを襲ってきた戸川組の組員を逮捕したが、戸川の尻尾を掴むまでにはいたらなかった。

シンジを探す戸川組は次に姉の和子を襲った。戸川組の組員達は駆けつけた石塚刑事の姿を見て逃走するが、工事現場の仲間達は警察官である石塚刑事を恨み、石塚刑事に非難を浴びせた。石塚刑事は彼らに言った。

「確かにあんた達の言う通りだ。田村和子さんがあんな目にあっのは俺のせいだ。だがな、彼女が痛い目に合わされている間、あんた達はいったい何してたんだ。警察にはキバはむいてもヤクザ様には文句一つ言えませんか。いつまで奴等の言い成りになっているんだ。いい加減に目を覚ましたらどうなんだ。」

「シンジの命は俺が守る。」

石塚の叫びは大きな意志となった。そしてそれを姉・和子は見ていた。

戸川組もシンジの行方を掴めなかった。一人工場の張り込みを続ける石塚刑事。そんな石塚刑事に和子が心を開いた。「弟を助けて下さい。」和子に押しえられた場所に急ぐ石塚刑事。しかし戸川組の連中も、シンジの居場所をその場所に焦点を絞っていた。石塚刑事は空の拳銃に弾を込め、一人で突っ込んでいった。

数十人を相手に石塚刑事の拳銃が唸る。激しい撃ち合いの中、石塚刑事は一人で戸川組からシンジを守り抜いた。石塚刑事の胸に泣き崩れるシンジであったが、そのな束の間、戸川組幹部・栗田の銃口が石塚刑事に向けられていた。が、石塚を助けたのは工事現場の人達だった。栗田を逮捕し、事件は終わった。 

署に連絡してくると、歩き出す石塚刑事。響く銃声の中、銃弾が石塚刑事の背中を撃ち抜いた。一発、二発、三発と。石塚刑事を襲ったのは、石塚刑事が逮捕したにも関わらず、病院を抜け出して逃げていた覚醒剤中毒患者だった。石塚刑事に浴びせられる銃弾は、6発すべてを撃ち尽くした。振り絞る気力で石塚刑事はその男を再び逮捕するが、倒れ込んでしまう。駆けつけた一係の仲間達。

「山さん、覚醒剤工場はこの工場の地下にあります。」

刑事として振り絞る声で、シンジから聞いた秘密工場の場所を伝える石塚刑事。

救急車に運ばれ病院に急ぐ。救急車の後を付いてくる一係の仲間達。そしてその後を工事現場の人達のトラックがついてくる。藤堂係長(
石原裕次郎)と石塚刑事の婚約者・晴子が途中合流し、救急車に乗り込んだ。泣き叫ぶ晴子。石塚は晴子と藤堂係長を見るといった。

「大丈夫、俺は死なない。」

「ボス…。この…街を。この街を………頼みます。」

 

「ボス!、この街をたのみます。」









春日部 一 (ボギー)


「第597話」 戦士よさらば・ボギー最後の日

 

坂口リサーチ社長・坂口竹夫が、拳銃で殺されていた。坂口はゆすりの前科があり、会社の仕事は表向きで、裏では人の弱みにつけ込んでゆすり、たかりを繰り返す悪党で何者かの恨みをかっていたものと思われる。坂口の行動を調べていく内、坂口は最近頻繁に若い女性と喫茶店で会っていたらしい。そして女性は、喫茶店のマスターの証言から学生の杉本 麻衣と判明した。

ボギー(世良公則)とラガー(渡辺 徹)は麻衣と会い、坂口の事を尋ねると知らないし言う。麻衣と一緒にいた沢木 孝志もボギー達に白を切るが、明らかに嘘と判るものであった。そして事件の全容が次第に明らかになってきた。

1ヶ月前、坂口のマンションの前で人身事故か起きた。事故は夜中、酔っ払いが麻衣に絡み乱暴しようとした、必死に抵抗した麻衣は男を突き飛ばした。男はよろめいて路上に飛び出し、走ってきた車に引かれたのだった。しかしその後の調べで、男は突き飛ばされた後で、自分で躓き路上に飛びだし、事故にあったのだった。しかし、その事故の一部始終を見、写真をとっていた坂口は、事実を知らない麻衣を脅してゆすっていたらしい。そして拳銃で坂口を撃ったのは沢木。

しかし学生の沢木に拳銃を渡した者がいる。坂口が脅していたものの中に、貿易会社の早見貿易。早見貿易は政界最後の黒幕と言われる大河原の裏会社であった。真実を知り、ボギーは二人に自首を進めるが、二人は真実を話そうとしない。麻衣を張り込んでいたマミーは、麻衣のお腹の中に4ヶ月の子供がいる事が判った。そして二人は刑事達をまいて、麻衣の祖国であるブラジリに逃亡を図った。

ブラジリに出港する船の中の二人を発見したボギーは、二人から真実を聞き出した。沢木孝志は、早見貿易社長・早見に騙されていたのだ。その真相を聞いた時ボギーは沢木と麻衣に、刑事を首になるのを覚悟でブラジリに行けと逃がしてしまう。

ボギーは無線でボスに別れを告げ、早見貿易に単身向かっていく。途中の花屋で、世話になった七曲署一係に赤いバラの花束と、警察官の携帯品をしまったコインロッカーの鍵を届けるように頼むと、自分の胸にも一輪の白いバラの花を胸ポケットにさし、賑わう縁日の人込みの中を抜け、早見貿易へと進んでいく。途中、何者か達がボギーの腕をつかんだ。そして正面から来た早見の送り込んだ刺客が、ボギーの胸を刺した

 

「まだやりたいこと、あったんだよ。」









竹本 淳二 (ラガー)


「第658話」 ラガーよ、俺たちはおまえがなぜ死んだか知っている

 

内山観光のつくば万博行きの観光ツアーバスが、バスジャックされた。パトロール中のラガー(渡辺 徹)とマイコン(石原 良純)が藤堂係長(石原裕次郎)の指示の基急行し、走行を続けるバスを追跡する。そして同じくバスを追跡する車を発見、車ーのナンバーから、竜神会系の探偵者のバスである事が判った。

バスの乗客名簿の中に岡島良雄の名前があった。岡島は現在注目されている滝田公一郎裁判の重要参考人である。そしてその滝田と竜神会の会長は同郷の仲である。そしてバスジャックの犯人が判明した。西山哲夫、元内山観光の従業員であった。当初はバスジャックは竜神会が関連した事件であると考えていた一係であったが、直接の関係はなさそう、しかし何故、竜神会がバスを追跡するのか?。

探偵者を追跡していたラガーは、竜神会の組員が、バスジャックと内山観光との駆け引きを盗聴していた現場を捕らえ報告した。それを聞いた山村刑事(露口 茂)は推理した。竜神会はたまたま出くわしたバスジャック事件を利用して、バスを狙撃し、滝田裁判の重要参考人・岡島を消すつもりではないか。バスジャック犯人との身代金取引に対応している他のメンバーとは別に、ラガーは単身、竜神会の狙撃者達がバスを狙う地点を探す。

狙撃地点を発見したラガーはそのビルの非常階段を駆け上がる。そしてライフルを構える二人組みの男を発見、一人を射殺する。そして今まさにジャックされているバスが目の前を通り過ぎようとした時、もう一人の男がバスに銃口を向けた。

「やめろー」

叫びながら飛び出していくラガーに、男のライフルの弾丸が貫通した。

 

「よかった・・・。」









山村 精一 (山さん)


「第691話」 さらば! 山村刑事

 

山村刑事(露口 茂)は懐かしい人と再会していた。それは山村刑事の養子・タカシの実父である秋本氏であった。秋本氏は赴任先のヨーロッパから日本に帰国しており、タカシを引取りたいと、山村刑事に申し入れていた。その喫茶店でお客の青年を追って出たヤクザ風の男に不信感を抱いた山村刑事は、秋本氏を残し喫茶店を飛び出した。ヤクザ風の男は走り出ようとする青年の車に故意に接触、駆けつけた山村を刑事と知ると、男は山村刑事に拳銃を突きつけ逃走していった。

現場近くの交番で青年から事情を聞いていた山村刑事だが、青年が2日前に留学先から日本に帰ったばかりで、今日の3時に荷物が届くので急いで帰りたいと申し出た言葉に半年前の事件を想い出し、藤堂係長(
石原裕次郎)に連絡した。藤堂の指示で青年のアパートに急行したブルース(又野 誠治)とマイコン(石原 良純)は、荷物を運びだそうとする男達を発見、荷物は取り押さえられたが男達には逃げられてしまう。そして男達が持ち去ろうとした荷物の中からは密輸拳銃が発見された。逃走した男達を逮捕すべく近郊に検問が引かれたが、男達を発見することが出来なかった。しかしその検問を5分間の間で往復した外交官ナンバーのベンツに、山村刑事達は疑問を抱いた。

青年の荷物の輸送会社等や、外交官ナンバーの車を止めたブルースの記憶から、事件の背後に外交官・トーマス ベスルナルドが絡んでいる事が判った。そして事件の推理を進める一係、のんきな言葉を口走ったブルースとマイコンに山村刑事は一括した。

「他人事みたいに言うんじゃない。日本は法治国家で、拳銃の携帯を禁止しているんだ。それを忘れちゃいかん。」
「今は誰もが拳銃事件に麻痺して驚きもしない。少なくとも我々だけは麻痺してはいかんのじゃないか。」

トーマス ベルナルドを徹底マークした一係。しかしベルナルドは、外務省を通じて本庁に抗議をしてきた。これ以上の捜査を打ち切るように話す警視官に対して、食い下がらない藤堂係長であったが、警視官は、山村刑事を千代田署捜査一係、係長のポストに推薦しようと考えていると藤堂係長に話すのだった。

一外交官員を飛行場まで出迎えに行ったベルナルド。その行動に疑問をもったマイコンとブルースはベルナルドの車を強制的に停車させ、車内を点検してしまう。ベルナルドの車からは何も出てこなかった。マイコンとブルースはベルナルドの罠にはまってしまったのだ。その結果、一係はベルナルドへの直接の捜査が出来ない事になってしまった。山村刑事はブルースにおとり捜査を命じた。

横須賀のミュージシャン、ゲイに客を装い接近していくブルース。始めは白をきっていたゲイであったが、やがてゲイはブルースに拳銃を売ろうとし、逮捕された。ゲイはベルナルドに頼まれ拳銃を売っていた事実を供実、これでベルナルドを逮捕出来ると確信していた一係の面々であったが、大使館は外務省を通じてベルナルドの出頭を拒否、しかもベルナルドが6日後、祖国に帰ることが決った。釈然としない空気の中、本庁から一本の電話が入った。

本庁からの情報によると、ベルナルドは半年前祖国に戻り、300丁の拳銃を買い付けていたという。情報が事実ならベルナルドが帰国する前に日本に密輸されてくるはず、しかもその量からいって裏で暴力団が絡んでいるはず。一係は総動員で暴力団を調べ、梶田組がベルナルドと取引しているもの判断した。そしてさらに、マイコンは以前聞き込みをした時の女性の言葉から、密輸の場所と日にちを割り出した。

「4つ多い」−the.fuors.oh-i=4日・大井埠頭。

大井埠頭に荷揚げされた荷物は700個。総出で荷物を確認していく一係のスタッフ。山村はそれを見ている荷主の中で、不適な笑みを浮かべる男を見つけると、男の荷物を再確認し、そして男の荷物の入っていたコンテナ自体に隠されていた拳銃を発見した。

その夜、ベルナトルドの帰国が早まったとの知らせが入った。このままでは、ベルナルドを逮捕出来ず、またベルナルドを逮捕するには現行犯でなくてはならない。山村刑事は藤堂係長に一つのカケを願い出た。そして山村刑事はマイコンを誘い、梶田組の息の掛かったスナックで偽の情報を口走った。山村刑事は、梶田組に罠を仕掛けたのだった。それを聞いた井川刑事(地井 武男)は、危険なカケだと山村刑事に詰め寄った。しかし山村刑事は井川に言った。

「トシさん、今のままでは梶田社長の逮捕は不可能なんだ。」

「ここでベルナルドの無法を黙認すれば、我々は暴力団になめられるばかりだ。外交官特権であろうと何であろうと、絶対にこの事を許るしてはいかん。もし、許せば暴力団どうしの抗争は益々激化し、罪の無い市民が何人も巻き添えになって死んでいく事になる。」

翌日、帰国の道に車を走らせるベルナルドを、梶田組の車が追ってくる。車を止めたベルナルドを殺そうと、梶田組の組員達が詰め寄ってくるその時、山村刑事をはじめ一係の面々が現場に到着した。逃げようとした梶田組の組員達を捕らえ、山村刑事はベルナルドの胸元から所持していた拳銃を取り出した。拳銃不法所持でベルナルドを現行犯逮捕した山村刑事に、駆けつけた東洋新聞の記者達がフラッシュを浴びせた。山村刑事のカケは成功したのだ。

事件は解決し、山村刑事は4日間の休暇をとった。山村刑事は息子タカシを実の父親である秋本氏に返す決意をしていたのだ。タカシとの最後の思い出づくりに遊園地・レイトランと出かけ、ついにタカシに本当の話をするときが来た。山村の語る真実の話に涙を流すタカシ。そんなタカシに対して、自分はいつ死ぬか分からない危険な仕事をしているから、秋本氏と暮らすようにと諭す山村刑事であった。

翌日、息子タカシは実父・秋本氏と会う。山村刑事は食事を終えた後仕事が残っているからと秋本氏ら夫妻に、タカシを家まで送ってほしいと頼み新宿の街の中を歩いていた。しかしその山村刑事を梶田組の刺客が追っていた。その存在に気がついた山村刑事は身を隠し、後を追ってきた男を捕らえた。そして男と、もみ合う中、2発の銃声が山村刑事と男に浴びせられた。男は死に、山村刑事は銃声の報告に走って階段を駆け上がった。

藤堂係長に報告と応援を頼むと、山村刑事は公衆電話に倒れかかった。山村刑事の右腕からは山村刑事自身の血が激しく流れていた。振り絞る力で山村刑事は自宅に電話をした。

「タカシ、これから帰るぞ」

 

「隆、今帰るからな。」




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